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堀溝浜
【ほりみぞはま】


現在の寝屋川市堀溝地区にあった,寝屋川舟運の船着場。旅客運送は鉄道(現国鉄片町線)が開通する明治30年代に衰退したが,貨物輸送は昭和初期まで行われた。明治初期には毎日夕方2艘の舟が出て約10時間を要して夜明け方に大阪の八軒家に着いた。堀溝浜から清滝越えで大和に至ったので立地条件は河川交通と陸上交通の結節点でもあった(寝屋川市誌)。江戸初期に在郷剣先船の船株をもち,井の華渡し用として14艘が認められていたが,深野(ふこの)池干拓後11艘を返上して3艘となった。その後2艘が破損したが新造できず1艘の船株を維持するだけとなり,以後,凋落した(大東市史)。明治初期には船問屋1戸,船は大6艘,小3艘であった(府統計書)。寝屋川筋の浜では角ノ堂(住道)浜とともに栄えた浜である。上流木田浜へ16町,下流蔀屋(しとみや)浜へは2町の距離であった。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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