角川日本地名大辞典 近畿地方 奈良県 11 布留野【ふるの】 古代~中世の原野名で歌枕となる。「貫之集」5恋歌の部に「石の上布留野の道の草分けて清水汲みにはまたも帰らむ」(578)とあるのが初出か。その位置について「大和名所図会」巻4に「桃尾に行く道の竜の馬場といふ所,ふる野なり」とある。同じく歌枕となった「ふるから小野」とともに,旧山辺郡(現天理市)内の布留川沿いにみられた原野を指したのであろう。 KADOKAWA「角川日本地名大辞典」JLogosID : 7169298