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中之島
【なかのしま】


旧国名:紀伊

中野島・中ノ島とも書いた。紀ノ川下流左岸の沖積層低平地に位置する。もと紀ノ川海口中の一島嶼であったことから中津または中津島の名が生じたと思われる。のち川の流路が北方に変更になるなどの変化に伴い地続きとなり,土砂堆積等により地盤の形成が進んだものとみられる。また,「続風土記」によれば当地の南東に,往古の野応郷・薢津郷があったが紀ノ川の流域の変化により両郷は流亡し,その故地が田畑となり当地と地続きになったというが,両郷の現在比定地について諸説あるため,詳細は不明。地内には「延喜式」神名帳に名草郡十九座の1つとして見える「志磨神社」があり,当地は,「和名抄」に見える島神戸郷の地であった。
中之島(中世)】 室町期から見える地名。
中野島村(近世)】 江戸期~明治22年の村名。
中ノ島村(近代)】 明治22年~昭和8年の自治体名。
中之島(近代)】 昭和8年~現在の和歌山市の大字名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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