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三尾
【みお】


旧国名:紀伊

太平洋に面し,地内は山地が海岸近くまで迫る。西端は,紀伊水道の東側南端にあたる日ノ御埼。なお「万葉集」巻3に,「博通法師,紀伊国に往きて,三穂の石室を見て作る歌三首」として,「はだ薄久米の若子が座しける三穂の石室は見れど飽かぬかも」などと詠まれている三穂を当地に比定する説がある(古典大系)。また江戸期の「名所図会」は,三穂の石室について「三尾浦の後,磯といふ処に大巌窟あり……現に三尾の名を存し,かかる巌穴あれば,万葉集に見えたるは此地なるベし」としているが,「続風土記」は和田浦の御埼大明神社の北西17町余の山中に比定している。
ミヲ(中世)】 南北朝期に見える地名。
三尾浦(近世)】 江戸期~明治22年の村名。
三尾村(近代)】 明治22年~昭和29年の日高郡の自治体名。
三尾(近代)】 昭和29年~現在の美浜町の大字名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7173576