100辞書・辞典一括検索

JLogos

19

知夫港
【ちぶこう】


隠岐(おき)郡知夫(ちぶ)村にある第2種漁港。知夫里(ちぶり)島南端に位置。本土に最も近く,古くから隠岐の港として知られていた。「風土記」に,出雲の千酌浜(ちくみはま)から最短距離の隠岐知夫港に至り,西ノ島・中ノ島を経て島後(どうご)の隠岐国庁に達したと見える。古代日本海の港津として早くから中央政府にも知られていた。「土佐日記」には「わたつみのちぶりの神に手向するぬさの追風止まず吹かなん」,「袖中抄」には「隠岐国にこそ,知夫利崎という処に,わたすの宮と云神,おわしますなれ,船出だすとては,其神に奉幣して渡りを祈るとぞ申す」と見え,古来から知夫に鎮座する和多須神は航海神としてあがめられていたことがわかる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7180051