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相生橋
【あいおいばし】


旭川に架かる橋。岡山市丸の内と古京町を結ぶ。長さ206.5m。橋脚6本のゲルバー式鋼鉄橋。古来,山陽道は相生橋の付近で旭川を渡っていたといわれるが,岡山城築城後は城の直下を避けて,下流の京橋を通過させた。架橋前は渡し船が利用され,伊木の渡しと呼ばれていた。すぐ近くの旭川左岸に家老伊木家の屋敷があったことによる。明治33年,岡山市の国富と門田の一画(現古京町2丁目)に第六高等学校が開校すると,学校と市街を最短距離で結ぶ架橋の議が起こり,明治36年末に侯爵池田章政の金婚の記念として,池田家によって着工され,翌37年4月22日に開通した。長さ74間,幅10尺5寸の木造橋で,4,800余円を要した。池田家によって相生橋と命名された。明治44年に県に寄贈され,大正2~3年に県による架替工事が行われた。昭和9年9月の風水害で流失し,同11年6月には大本組によって新設工事が始まり,工費21万4,000円を要して,同12年11月に竣工した。同23年後楽園東側に放水路が開削された際,相生橋東岸の堤防が改修された。川幅が広がって,同26年6月橋も延長された。県庁に最も近い地点で旭川を渡る橋であり,烏城公園・後楽園とも近いという点から,観光客を含めた歩行者および自転車のために,歩道部分の拡張の必要があり,天神山から相生橋にかけて文化的シンボルゾーンとして整備するという構想で,同60年10月から工事にとりかかり,両側の歩道部分を拡張,茶系統のカラータイルで舗装し,21か所の植樹枡と2か所の眺望帯を設けて,同61年3月完成した。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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