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川上村
【かわかみむら】


(近代)明治22年~昭和31年の賀茂郡の自治体名。西条盆地の北部。飯田・宗吉・米満・正力・篠(ささ)の5か村が合併して成立。旧村名を継承した5大字を編成。村名は,西条川(黒瀬川)・瀬野川などの水源であることから名付けた。役場は飯田に置くが,四転している。農村地帯。明治24年の戸数544・人口2,683。同27年山陽鉄道(現国鉄山陽本線)開通,翌28年八本松停車場(のち八本松駅)開設。同40年八本松郵便局開設。大正7年飯田に電灯がつく。同10年電動力の使用開始。村内は禿山が多く明治42年から砂防工事が始まり,大正元年・昭和3年とそれぞれ数か年ずつに分けて行われ,次第に緑が回復した。マツタケの産地として有名であり,石州瓦・丸物・陶器臼などの窯業も盛んであった。昭和9年電話がつく。同12年広島学園が広島市から移転。同15年宗吉へ海軍弾薬庫(現在は米軍管理の川上弾薬庫),同18年飯田に陸軍兵器補給支廠・陸軍被服廠川上分廠設置。同24年陸軍兵器補給支廠跡へ国鉄八本松材修場を開設,川上弾薬庫へと同じく鉄道引き込み線があり,それを利用し軌道の熔接などを行う。同31年村内有線放送開設。大正元年の戸数601・人口2,710(男1,348・女1,362),昭和31年の世帯数932・人口4,499。同年八本松町の一部となり,村制時の5大字は同町の大字に継承。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7188481