100辞書・辞典一括検索

JLogos

29

大津郡
【おおつぐん】


旧国名:長門

古代~現在の郡名。県の北西部,長門(ながと)国の西北部で長門国五郡の1つ。東は阿武(あぶ)郡,南は美祢(みね)郡,西は豊浦郡に接し,日本海に向かって向津具(むかつく)半島・青海島に抱かれた油谷(ゆや)湾・深川(ふかわ)湾・仙崎湾があり,天然の漁港に恵まれ,絶景地としても知られている。
(古代)「国造本紀」に「阿武国造纒向日代朝(景行朝)御世,神祝命十世孫味波々命定賜国造」と見える。
(中世)郡内の荘園には,平安期以来の新日吉社領向津奥荘をはじめ三条家領深川荘・日置【へき】荘があり,日置地域には別に法金剛院領大津荘があった。
(近世)慶長15年検地帳によれば,当郡の村は三隅庄,瀬戸崎,青海島,深川,日置庄,新別名,津黄【つお】・立石,久留,蔵小田,向津具,俵山,真木,渋木,井上,河原,見島の16か村,石高は田2万1,760石余・畑2,041石余・百姓屋敷1,112石余・市屋敷42石余・浦屋敷159石余・小物成264石余・浦浮役1,360石余・塩浜役613石余・湯坪石86石で合計2万7,442石余,反別は田1,874町余・畑619町余・百姓屋敷130町余・市屋敷2町余・浦屋敷9町余,家数は百姓屋敷2,179・市屋敷80・浦屋敷573で合計2,832。
(近代)明治12年郡区町村編制法施行により近代の行政区画となる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7192150