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喜来
【きらい】


旧国名:阿波

吉野川下流右岸の平野部,吉野川旧流路江川の右岸に位置する。古くは崎来とも書かれたが,地名の由来は不詳。ただし喜来の地名は,県内に42か所,県外にも8か所あるとされ,なかでも板野・麻植(おえ)両郡に多く,旧吉野川や今切川の河道が,洪水によって分離・合流する「切れ合い」「切れ間」の意とする説もある。戦国期,丹波国赤井家の嫡男として生まれ,のちに喜来の乗島家を継いだ来心が拠った乗島塁跡がある。天正10年8月,土佐の長宗我部方の侵攻によって乗島塁は落城し,来心も養子郡義とともに8月28日,中富川の合戦で戦死したという(かもじま町の歴史とゆたかな文化財)。
崎来(中世)】 南北朝期から見える地名。
喜来村(近世)】 江戸期~明治22年の村名。
喜来(近代)】 明治22年~現在の大字名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7195877