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高徳本線
【こうとくほんせん】


日本国有鉄道線路名称の1つ。徳島駅(徳島市)と高松駅(香川県)を結ぶ。全長74.8km。駅数23,うち県内は徳島駅から阿波大宮駅(板野町)までの9駅。徳島から讃岐山脈の大坂峠をトンネルで抜け,香川県東部の海岸沿いを走り,四国の玄関口高松とを結ぶ幹線。四国一の乗降客数を誇る高松で国鉄予讃本線(高松~宇和島間)と宇高連絡船(高松~宇野間)に,池谷(いけのたに)(鳴門市)で国鉄鳴門線に,県都徳島で国鉄徳島本線・牟岐(むぎ)線に接続する。当線は,大正5年7月1日,阿波電気軌道が現在の池谷~吉成(徳島市)間を含む撫養(むや)(鳴門市)~古川(徳島市)間13.9kmを開業したのに始まり,同12年2月15日,現在の池谷~板野(板野町)を含む池谷~鍛冶屋原(上板町)間13.1kmが開通した。阿波電気軌道は大正15年5月10日阿波鉄道と改称。昭和8年7月1日現在の国鉄に買収された。一方,香川県では大正14年8月1日に民間資本によって高松~志度間16.1km,同15年3月21日志度~讃岐津田間11.4km,昭和3年4月15日讃岐津田~引田間18.3kmが開通した。また,昭和10年3月20日讃岐山脈に11か所の隧道を掘削し,引田~板西(現板野)間が,吉野川の架橋によって吉成~佐古(徳島市)間が開通,これにより高松~佐古間が全通し,高徳本線と称した。同年11月28日には土讃本線(多度津~須崎間)も開通している。昭和34年9月22日高松~徳島間にDC(ディーゼルカー)準急阿波号が新設され,同36年2月にはDC増発とスピードアップといった輸送改善が行われ,準急阿波号が増発され,同年4月1日高松~徳島間が国鉄高徳本線となった。同38年2月1日四国では初の複線化が佐古~徳島間で完了した。年間輸送人員は,昭和47年100万7,794人,同58年933万人。貨物年間輸送t数は28万4,000t,1日の乗降客数は高松で3万750人(四国1位),徳島で3万600人(四国2位)を数える(昭和58年)。なお,高徳本線の支線鍛冶屋原線は昭和47年1月に廃止され,バス路線に移行した。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7195978