知恵島
【ちえじま】

旧国名:阿波

吉野川下流右岸沿いの平野に位置する。南端は，吉野川の旧流路江川が東流し，吉野川と江川に囲まれた島となっている。往古，西知恵島付近に「チエジマ」と呼ぶ土地があり，室町期に全地域を総称して知恵島となった。また同地域に現在残っている地名天島はテイジマと読み，知恵島の語源ともいわれている。永禄～天正年間の頃，西知恵島の伊月須賀に知恵島城が築かれ，城主知恵島源次兵衛は100貫（500石）を領したが，天正10年８月，中富川の合戦で戦死し，同城も土佐の長宗我部方の兵火で落城した（かもじま町の歴史とゆたかな文化財）。
【知恵島村(近世)】　江戸期～明治22年の村名。
【知恵島(近代)】　明治22年～現在の大字名。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7196550