長者ケ原遺跡
【ちょうじゃがはらいせき】

銅鐸遺跡。阿南市山口町の長者ケ原に所在。明治25・26年津峰山系の頂上付近で銅鐸2個が発見された。1号銅鐸は高さ62.7cmの大形で,4区画袈裟襷文である。鐸身の施文は4区画の下面に四頭渦文が施されている。2号銅鐸は高さ32.3cmの小形で6区画袈裟襷文である。この銅鐸の特徴は2個出土しており,6区画より4区画銅鐸が大きく,4区画からの出土物も62.7cmに及ぶ大型であることと,2個のうち,小型の6区画が大形の4区画の中に入籠になって出土したことである。さらに,銅鐸は発見されたままの状態で,誰にも見せることなく家宝として現在まで保存されていた。そのために全面に塗布された赤色顔料もそのままであった。このように銅鐸の全面に赤色顔料を塗ることの意味は,銅鐸の呪術性を強調するだけでなく,神秘的な感情をもたせる日本人独特の精神的な重要性を含んでいるとして注目されている。文献は梅原末治「銅鐸の研究」(昭和2年)。

![]() | KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7196559 |





