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徳島県
【とくしまけん】


(近代)明治13年~現在の県名。明治4年7月の廃藩置県をうけ,はじめは旧阿波国と津名郡を除く旧淡路国を県域として徳島県が成立した。旧知藩事の蜂須賀茂韶は東京に移り,初代大参事には小室信夫が就任し,県庁舎は旧藩家老賀島家の寺島屋敷があてられた。しかし同年11月1日淡路国全域を管轄することとなった際に当県は名東県と改称された。一般に討幕派諸藩は県庁所在地名を県名とし,朝敵派とされた藩は,県庁所在地を含む郡名を県名としたといわれる。この改称は,旧徳島藩が朝敵藩とされた訳ではないが,最終段階まで討幕・佐幕の旗色を鮮明にしなかった態度を反映するものと考えられる。その後,明治13年3月2日付で高知県から旧阿波国が分離され,再び旧阿波国を県域とする徳島県が設置された。明治22年市制町村制の施行により旧城下の29町と周辺の8か村が徳島市となり,県政の中心となった。同市のほか阿波郡8か村・板野郡1町20か村・麻植(おえ)郡12か村・海部郡15か村・勝浦郡7か村・那賀郡24か村・美馬郡1町15か村・名西(みようざい)郡12か村・名東(みようどう)郡11か村・三好郡13か村が成立した。その後周辺村の編入による徳島市の拡大や町村合併が進み,昭和22年鳴門市,同26年小松島市,同33年阿南市が成立,同61年現在4市10郡38町8か村となっている。当県は四国の東部を占め東は紀伊水道,南東は太平洋に面し南西は高知県に隣接する。西は愛媛県に,北は讃岐山脈の稜線を境として香川県に接している。県域は,東経133゜40′~135゜50′,北緯33゜32′~34゜16′に位置し,面積4,145km(^2)で約80%が山地,標高1,955mの剣山を頂点とする四国山地が県を南北に分ける分水嶺となっていて,その北を東流する吉野川は中央構造線に沿い,流域の徳島平野を形成する。南部の勝浦川・那賀川下流域の平野部は水田地帯となっている。剣山山系の南斜面の広大な山地は那賀川上流の木頭林業地帯をはじめ森林資源に恵まれている。那賀川河口部以南の海岸線は山地が海に迫り,海は深く風光明媚な国定公園となっている。昭和58年の世帯数24万8,528・人口83万452,人口密度は1km(^2)当り200人。平成12年の世帯数29万5,137・人口83万3,408。県庁所在地は徳島市万代町1丁目1番地である。特産物に鏡台・竹製品・タンス・洋家具・仏壇・木製建具・和傘・縫製品・敷物・正藍染め・阿波しじら織・足袋・竹輪・缶詰・地酒・鳴門若布・御膳味噌・スダチ・オレンジジュース・半田手延そうめん・漬物・相生茶・椎茸・ユズ酢・祖谷そば・巻柿・たらいうどん・大谷焼・阿波うちわ・奴凧・瓦・川田手すき紙・阿波和三盆糖・長十郎梨・ヤマモモ・タケノコ・洋ニンジン・レンコン・干海老・そば・ホウレンソウ・チリメンジャコなどがある。自然の景観に恵まれていて,昭和60年に開通した大鳴門橋は眼下に渦潮を見ることができ瀬戸内海国立公園の一部を占めている。国定公園には剣山と室戸阿南海岸が指定され,県立自然公園には東山渓県立自然公園・大麻山県立自然公園・奥宮川内県立自然公園・土柱高越県立自然公園・箸蔵県立自然公園・中部山渓県立自然公園の8か所が指定されている。また徳島県には四国霊場八十八か所のうち阿波一国23か寺を発心の道場とされ,1番札所の鳴門市大麻町の霊山寺から極楽寺・金泉寺・大日寺・地蔵寺・安楽寺・十楽寺・熊谷寺・法輪寺・切幡寺・藤井寺・焼山寺・大日寺・常楽寺・国分寺・観音寺・井戸寺・恩山寺・立江寺・鶴林寺・太竜寺・平等寺を経て日和佐町の23番札所薬王寺に至る遍路の旅は,一年中にぎわっている。本県最大の年中行事は毎年8月12~15日に行われる阿波踊で,多くの県外客でにぎわうが,この踊りは徳島市街が踊り一色に塗りつぶされ,連という踊子のチームで街頭にくり出し,底抜けに陽気な踊りとして人気を博している。また大海亀の産卵地である日和佐町大浜海岸や春の鳴門観潮も重要な観光資源となっている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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