100辞書・辞典一括検索

JLogos

81

綾歌郡
【あやうたぐん】


(近代)明治32年~現在の郡名。阿野(あや)郡と鵜足(うた)郡が合併して成立。本県の中部に位置する。郡役所は坂出(さかいで)町に置かれ,2町(坂出町・宇多津町)30か村を管轄した。昭和4年千疋村と畑田村が合併して昭和村となる。同11年金山村と西庄村が坂出町に合併し,同17年林田村を合併して坂出町に市制が施行された。同年郡内の町村数は1町26村となる。明治32年の戸数2万499,人口男5万6,105・女5万5,004の計11万1,109(県統計書)。世帯数・人口は,大正9年2万4,150・11万4,280(男5万6,632・女5万7,648),昭和10年2万4,609・12万1,824(男6万1,260・女6万564)。明治後期,坂出における主な物産は米・麦・紡績糸・塩・麦稈真田,滝宮では米・麦,坂出港からの主な移出品は紡績糸・食塩・米・麦・麦稈真田,主な移入品は砂糖・外国米・外国麦粉・豆・綿花・石炭・石油(県実業案内)。第1次大戦後の大正10年の工業製産物価額は合計982万円で,うち主なものは綿糸紡績392万円・麦稈真田157万円・酒133万円・醤油74万円・麦粉71万円・叺および藁製品50万円・瓦10万円・工業薬品9万円・麺類9万円・肥料5万円など。また職工10人以上を使用する工場には,坂出町の坂出舎密(塩化カリなど)・鎌田商会(醤油)・横笹醤油醸造所・倉敷紡績坂出工場・中川酒造場・鎌田酒造場・永尾醤油店・讃岐製粉会社・綾歌印刷・和泉製綿工場・西川製麦所・坂出ラムネ製造,林田村の林田酒造・鈴木製薬所・小原酒醤油製造場,府中村の綾歌製糸,滝宮村の滝宮酒造,宇多津町の宇多津化学工業(ブローム・塩化カリなど)・大阪硬化煉瓦会社宇多津工場・宮武茂三郎酒造店,岡田村の中讃製糸(県案内)。大正9年の職業別人口構成は,本業者総数6万1,212人のうち農業67%・工業12%・商業7%・水産業6%・公務自由業3.5%・交通業2.2%,昭和5年では農業66%・工業14%・商業9.3%・公務自由業4.2%・交通業3%・水産業0.6%。大正期の陸上交通路には,国道23号(高松~三豊郡財田村)・県道坂出貞光線(坂出町~美合村勝浦)・同坂出停車場線・同坂出港線,その他郡道24路線があった。明治30年には讃岐鉄道が丸亀~高松間に敷設された。ほかに乗合自動車が坂出―栗熊―岡田,高松―滝宮―琴平間を運行していた(県案内)。高松~琴平間(高松琴平電鉄琴平線)の電車が開通したのは昭和2年である。当時郡内の神社数は県社5・郷社15・村社58・無格社446の計524,寺院は真言宗29・天台宗3・浄土宗1・真宗47・日蓮宗2・曹洞宗1・臨済宗1・時宗1の計85(県綜合郷土研究)。中学校・実業学校には,大正元年高松より坂出に移転された女子師範学校,大正6年女子師範学校に併置された坂出高等女学校,明治40年創立の坂出実修女学校,大正3年創立の坂出商業学校,法勲寺村の飯山農業学校(大正3年),滝宮村の主基農業学校(大正4年)がある。坂出市に合併された村は,昭和26年加茂村,同29年府中村,同30年川津村の一部,同31年松山村・王越村,また昭和28年には仲多度郡のうち与島村(与島・岩黒島・櫃石島・瀬居島・沙弥島)が編入された。同29年山田村・羽床上村・枌所(そぎしよ)村・西分村が合併して綾上村となり,さらに同37年町制を施行した。昭和29年滝宮村・陶(すえ)村・昭和村・羽床村が合併して綾南(りようなん)町,同30年端岡村と山内村が合併して国分寺町,同31年法勲寺村と坂本村が合併して飯山(はんざん)町となる。富熊村と栗熊村は昭和26年に合併して久栄村(同年久万玉村と改称)となり,さらに岡田村と合併して同34年綾歌町となる。また宇多津町へは昭和30年飯野村の一部が編入され,同34年には同町大字東分の一部が丸亀市へ編入。昭和31年美合村と造田村が合併して成立した琴南(ことなみ)村は翌32年綾歌郡から仲多度郡に管轄替えとなり(昭和37年琴南町),同じく長炭村は昭和31年満濃町に合併して,綾歌郡から仲多度郡に管轄替えとなった。また,川西村・土器村・飯野村は昭和29年および同30年に丸亀市へ合併された。同35年当郡の世帯数1万3,461・人口6万4,817。現在の当郡は綾上・綾南・国分寺・綾歌・飯山・宇多津の6町。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7197775