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中山峠
【なかやまとうげ】


清水峠ともいう。国道193号の木田郡三木町と徳島県脇町を結ぶ阿讃三大峠の1つ。讃岐山脈(阿讃山脈)の大滝山北東の県境にあり,標高325m。国道193号は塩江(しおのえ)町から三木町の南端部を通過し,脇町に至る。三木町中山が最高地点となり,本県側は香東川の,徳島県側は脇町清水から吉野川水系曽江谷川の浸食谷に沿って道が続く。讃岐山脈を越えての阿・讃両国間の交通は古代極めて不便であった。しかし,阿讃中央部における連絡路は,大滝山上に山岳仏教の盛んとなった平安前期に大滝寺が建立され,大滝寺越えの道が早くできたと考えられる。「南海通記」に大滝寺越えを「阿州脇町より同阿波枝町へ三里,枝町より讃岐安原へ三里」と記す。室町期になると,900mの山頂を越える難路の大滝寺越えにかわり,西方の竜王山との間に相栗越え(577m)が開かれ,阿讃中央道として主要路線となった。しかし,明治25年に高松市長赤松渡が発起人となり,高松市の発展を期するため阿讃新道建設の協議が始まり,相栗峠より低い清水越えが阿讃新道に選ばれた。同26年旧道を拡張し幅員を3.8mとし,同30年には清水峠が開通し,徳島県と高松市を結ぶ最短路線となった。同35年安原線として県道に編入され,同40年には幅員6.5mへの拡張工事が始まった。現在の国道193号はほぼこの時の阿讃新道に当たり,幅員はさらに拡張された。この間,相栗越えは徐々にさびれ,阿讃中央部における幹線は完全に清水越えとなった。この峠も相栗峠や大坂峠と同じく,昭和30年代初期まで春・秋2回阿波からの借耕牛の往来でにぎわった。塩江と清水は温泉地として知られる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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