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東州賀
【ひがしすか】


旧国名:讃岐

(近世)江戸期~明治15年の通称地名。坂出(さかいで)村のうち。元和年間播州赤穂から移住した人々が海面の一大寄州を利用した塩田を開墾した。この寄州を西から西ノ州,中ノ州,東ノ州と呼んでいたが,寛永年間頃から西州賀,中州賀,東州賀と呼ぶようになった。州賀とは「州のある所」,つまり寄州を意味する。元和年間に塩田20軒前が完成。文政年間に久米栄左衛門によって大規模な塩田が海に向かって開かれるにおよび天保年間から徐々に当地の塩田は減少していった。文政年間には砂糖黍をしめる締小屋と焚込砂糖を製造していた農家が数軒あり,ほかに神田屋徳左衛門・米仲買堺屋卯平・備中屋坂吉・田中屋・瀬戸物商三島屋・ちょうちん屋茂助・床屋岩吉・銀細工屋孫平・桶屋久助・鍵屋久次郎・鉄砲鍛冶大吉(のち新地に居を移す)・石灰問屋重右衛門・米屋市蔵・青物問屋仙蔵らの商家が立ち並んだ。明治15年東通町・大黒町・幸町・芝居町・港町となる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7199524