漁師町
【りょうしまち】

旧国名:伊予
(近世~近代)江戸期~昭和48年の通称町名。猟師町とも書く。江戸期は今治(いまばり)村,明治22年今治町大字今治村,大正9年からは今治市大字今治村のうち。今治市街地の北東部に位置し,古くから漁業集落である。貞享元年の「今治藩領改帳」によれば今治村のうちに猟師町の人口292,鰯網代8帳,船数合64艘,うち大船7艘・網船7艘・猟船50艘とある。漁師が集中したので自然と町名になった。貞享2年の町法度によると魚類の沖売りや他所売りを禁じており,町奉行の支配を受けている。また,享和2年「猟師町屋敷改帳」によると今治村庄屋と並んで漁師町庄屋藤兵衛・組頭弥右衛門がいる。明治23年の戸数360,うち専業漁夫男536人・女527人。明治36年今治漁業組合設立。大正2年の水揚14万8,000円,うちタイ6万2,000円・カレイ2万3,000円・フグ1万3,000円・サワラ1万2,000円などであった。中央浜手に戒(美保)神社がある。現在の美保町1~3丁目のあたり。

![]() | KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7203660 |





