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室戸岬漁港
【むろとみさきぎょこう】


室戸市にある第3種漁港。室戸岬の北西約2kmに位置する。かつては津呂と呼ばれ,一説では承平5年紀貫之が寄港した室津湊の地とされ,碑もたてられているが,異説もある。寛文元年野中兼山が港口の巨石を除去し開削した掘込港湾として知られる。江戸期には土佐湾の捕鯨基地としても知られ,明治以後もカツオ・マグロ漁業が盛んであった。200t以上の遠洋マグロ漁船が多いが,市場に近い東京・焼津(静岡県)に陸揚げし,十分な泊地,補給施設がないため帰港することは少ない。沿岸カツオ一本釣り漁船は,主として土佐湾でソウダカツオ(メジカ)・カツオ・サバなどを漁獲する。現在は,江戸期以来の内港の外側の外港とその外の東側の新港と3つの船溜からなっている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7208406