六ケ岳
【むつがたけ】

直方(のおがた)市および鞍手郡の鞍手町と宮田町の境界にある山。鞍手富士ともいう。標高339m。秀峰で,山名は大小6つの峰が集まることにちなむという。主峰の朝日岳のほか高巣・羽衣・天冠・出穂・崎戸の各峰があり,やや急傾斜の裾野を広げる。山頂には,昭和50年にNHKテレビの中継塔が建設され,展望は,鞍手郡・直方市一円,遠賀(おんが)川河口の芦屋・水巻地方から宗像(むなかた)地方まで360°開け,ハイキングの好適地となっている。麓は大半がスギやヒノキの人工林。金国山地の一部をなし,中生層の鞍手花崗閃緑岩を中心とする地層が分布する。宗像三祖神(田心姫命・湍津姫命・市杵島姫命)降臨の地とされ,当初山頂にあった六岳神社の社は宝永2年,鞍手町室木に移され,山頂の跡地には現在石祠が残る。なお南麓の竜ケ岳には竜ケ城跡があり,北の登山口にあたる鞍手町長谷には国宝の十一面観音立像を祀る長谷寺がある。

![]() | KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7215156 |





