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諫早郷
【いさはやごう】


旧国名:肥前

(近世)江戸期の郷名。肥前国高来(たかき)郡・彼杵(そのぎ)郡のうち。佐賀藩の農村支配のために設けられた行政区画の1つ。佐賀藩の御親類同格の1人である諫早氏が知行した。「大小配分石高帳」によれば,同氏の知行する高来・彼杵両郡内の村名と知米高は,高来郡内では井崎村87石余・田原村57石余・小川原浦村130石余・長里村316石余・宇良村285石余・金崎村152石余・湯江村618石余・犬木村175石余・小江(おえ)村457石余・藤田尾村59石余・大田尾村45石余・白浜村58石余・東長田村297石余・目代村101石余・本明村772石余・破籠井(わりごい)村55石余・久山村112石余・田結村297石余・唐比(からこ)村83石余・森山村115石余・井牟田村217石余・小野島村92石余・小野村393石余・宗方村221石余・川内町村234石余・長野村398石余・船越村850石余・小鹿倉村43石余,彼杵郡内では矢上村445石余・喜々津村490石余・大草村75石余・三丁分村257石余・六丁分村246石余。なお,これらの村名は佐賀藩領内で用いられたもので,幕府に提出された郷帳類においては,高来郡内では遠武・井崎・田原・小河原浦・長里・黒丹田(くろんた)・宇良・金崎・湯江・犬木・小江・藤田尾・大田尾・白浜・東長田・目代・本明・帯田・湯尾・破籠井・久山・津水・戸石・田結・江浦・八町分・唐比・森山・杉谷・井牟田・小野・宗方・河内町・長野・船越・諫早・小鹿倉・西長田・古場山・小薗・福田・鷲崎・早見・有喜(うき)・河床・目乙木・小川・栗面(くれも)・平山・貝津・小船越・真崎・大渡野・円京・栄田・小豆崎・深海・中山・土師尾の諸村,彼杵郡内では矢上町・喜々津・井樋尾・伊岐力・大草の諸村が属した(享和3年肥前国郡村仮名附帳)。郷には大庄屋が置かれ,村には庄屋・咾(おとな),津には弁散使(べんさじ)・乙名などが置かれた。大庄屋は苗字が許され,貢租徴収・人別改めなど郷内支配のための強い権限が与えられていた。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7219402