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前方
【まえがた】


旧国名:肥前

五島列島の北,小値賀(おぢか)島東部に位置する。北方の唐見崎とともに前方湾を形成している南側の殿崎は,戦国期の永正4年に宇久(五島)氏15代囲の子三郎が五島玉ノ浦騒動の際に逃れて来て上陸したことから名付けられた地名と伝えられる地だが,この殿崎の先端部に昭和60年に開港した小値賀空港がある。また,空港建設に先だち昭和58年に発掘調査が実施され縄文中・後期の多くの土器や石器を出土した殿崎遺跡もある。特筆すべきものに朝鮮半島南部で作られていたという櫛目文土器が発見されており,国内ではわずかに対馬で発見されただけといわれ,古くから朝鮮半島との交流があったことを示唆している(小値賀町郷土誌)。また,地内相津の神島神社一帯からは弥生・古墳時代の土器類や甕棺・壺棺・石棺および11世紀後半~16世紀にかけての白磁や青磁などの中国産陶磁器が多数出土し,相津遺跡と呼ばれている。相津遺跡の北限をなす相津港からの小侵食谷奥部には横穴式石室をもつ神方古墳があり,五島列島の中で小値賀島だけに現存する2基の古墳のうちの1つとして貴重な遺跡となっている(同前)。
前方村(近世)】 江戸期~明治22年の村名。
前方村(近代)】 明治22年~大正15年の北松浦郡の自治体名。
前方郷(近代)】 年不詳~現在の行政区名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7222850