八代港
【やつしろこう】

八代市港町・新港町1丁目にある港。内港・外港・大島石油基地からなる。前川河口右岸に位置する。内港の改修工事は,第2次大戦により一時中断,昭和23年に再開され,内貿施設の整備が進んだ。外港の整備は同33年に始まり,外貿施設が完成,臨海工業用地の造成,専用桟橋の整備などが行われた。同34年6月11日に県指定の重要港湾,同41年に貿易港,同42年に木材輸入の特定港となった。貨物量は同54年369万2,000t,同55年351万t,貿易額は昭和54年204億8,000万円,同55年236億4,000万円。昭和50年以降県の貿易で八代港のウェートが高まった。内港に2,000t級岸壁8,フェリー専用500t級岸壁1,600t級荷揚場34,天草航路貨客船用浮桟橋8,専用ドルフィン8がある。外港には1万5,000t級岸壁2,1万t級岸壁1,5000t級岸壁2がある。大島石油基地には専用桟橋3と102の貯油タンク(内港基地28・大島基地74)が設けられ,熊本空港の航空燃料も配送される。同58年の主な輸出品は鉄鋼,輸入品は木材・砂糖・非金属鉱物,移出品は鉄鉱・セメント・砂利・砂・石材,移入品はセメント・石油製品・重油。港湾の浚渫土砂による土地造成も行われ,大島南工業用地には吉田工業九州工場(新港町1丁目)など多くの企業が立地。同年の自動車航送車両台数は2万1,225台(バス382・トラック1,527・乗用車1万9,103・その他213),乗降客数は17万454人(乗込客8万551・上陸客8万9,903),貨物量は,輸出4万9,974t・輸入29万6,239t・移出25万8,220t・移入265万6,856t。

![]() | KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7228114 |





