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上北方
【かみきたかた】


旧国名:日向

大淀川下流左岸に位置する。地名由来について,明治21年郡役所調査は「宮崎宮の祭日に勅使の下向があって,上官の方が来られる所を上来方村といい,下官の方を下来方村とする古記あり」と述べているが未詳(宮崎市史)。宮崎城築造前の旧城と伝える上北方台地は石器類が多数散布し,黒曜石・燧石類がよく発見される。字岩戸前の磐戸神社は瓢形古墳の後円部頂上に露出した羨道と玄室と認められるところが神殿で,郭外に拝殿を設けた異色の神社である。天正11年正月27日,島津氏の宮崎地頭上井覚兼は,「岩戸へ伊勢之田中主水左衛門尉へ礼申候」と岩戸を訪れた海江田社の田中某を訪ねている(上井覚兼日記)。磐戸神社には,応仁2年の縁起や元久元年5月9日の銘のある銅板などが伝存していると伝えられる(県史蹟調査第1輯)。
上北方村(近世)】 江戸期~明治22年の村名。
上北方(近代)】 明治22年~現在の大字名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7234745