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財光寺
【ざいこうじ】


旧国名:日向

塩見川下流右岸から赤岩川下流左岸にかけて位置し,西は比良山,東は日向灘に面し,小倉ケ浜の海岸が広がっている。地名の由来は,日叡上人が建てた財光寺に基づいている。日蓮宗妙本寺末流定善寺は日叡上人が元弘元年に財光寺の寺域にあった修験道道場の阿弥陀堂を法華堂に改めたのが開基という。南北朝期は18坊を有し,九州における日蓮宗の総本山といわれた。日叡上人が貞和元年に持ち帰った日蓮上人真筆の本尊が宝物として残っており,また,日本で最古の「曽我物語」の原本もあったという。その他では嵯峨天皇宸筆法華経十軸・日蓮上人真筆・伊東氏系図などのほか,伊東氏との関係を知る古文書数十点が残っている(日向市の歴史)。小倉ケ浜は日向特産はまぐり碁石の原料スワブデ蛤の原産地として有名である。明治9~17年頃には「蛤大小二石」とある(日向地誌)が,今では数が少なくなってきたという。「宮崎の伝説」によると,昔空腹の旅僧が浜辺で蛤を拾っていたお金という女に蛤を恵んでほしいと懇願したが,お金は「こりゃぼうど(みんな)石ころじゃけん」と嘘を言って恵まなかった。旅僧は渚づたいに次の浜辺で蛤を拾っていたお倉という女に蛤を頼んだところ,快く籠の中の蛤を恵んでくれた。以後前者の浜辺をお金ケ浜(現平岩にある金ケ浜),後者をお倉ケ浜(現小倉ケ浜)とよび,蛤はお倉ケ浜でしかとれなくなったという。
財光寺村(近世)】 江戸期~明治22年の村名。
財光寺(近代)】 明治22年~現在の大字名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7235048