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大住古墳
【うずんこふん】


大口市宮人大住に所在。古墳時代の川内(せんだい)川流域に特有の埋葬法である,地下式板石積石群。羽月駅南西方2km,川内川右岸の微高地に立地し,東西200m,南150mの地域に多数の地下式板石積石室の分布が推定されている。昭和33・34年に寺師見国が発掘。調査総数34基,うち調査完了22基。この種の埋葬遺跡では封土を見ないが,大住遺跡では墳丘のあるもの2基(23号・24号)。23号の石室内部は空虚で,副葬品はなく,大腿骨・脛骨・趾骨・歯牙などの一部が残存していた。男性で屈葬である。副葬品を有する石室は22基中7基で,鉄鏃1~2個を有するにすぎず,副葬品の総数は鉄鏃8個・鉇1個である。石室外の副葬とみられるものに,1号の葺石外周3か所に,二重口縁壺形土器・絡状凸帯壺形土器・甕形土師器を埋置し,24号の葺石外周2か所に高坏を埋置している。石室はすべて円形,内径で最大175cm・最小100cm,平均130cmあり伸葬を行うには狭い。市指定史跡地外にも遺構は多く分布しており,水田となっている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7236722