100辞書・辞典一括検索

JLogos

35

上谷口
【かみたにぐち】


旧国名:薩摩

神之川支流下谷口川が西流する浸食平野に細長く位置する。上谷口の地名は,中世の谷口名に由来する。中世の遺跡としては上坊観音堂跡石塔群(内田の中)や小原権現石塔群(内田の下)がある。前者は平安末期にこの一帯を支配した名主紀元信(伊集院郡司系)の一族の五輪塔と南北朝期に南朝方の伊集院忠国党を支援した税所氏の宝塔を合葬したもの。後者は鎌倉中期から南北朝期に至る税所氏の五輪塔と宝塔板碑から成る石塔群である(松元町郷土史)。中世の城址としては谷口城(上栫城ともいう)がある。同城は柿元集落の背面の高地にあり,戦国末期に島津本家に反抗を企てた一族の島津実久が家臣の肥後盛家に一時的に守備させたものであるが,天文5年に本家の貴久から征服された(県地誌)。上伊集院駅(旧名は饅頭石駅)の東方約1kmの松林の中には饅頭石(直径5m・高さ2m)と呼ばれる円形の巨岩がある。島津本家14代勝久が大永6年にこの地を通過した時に,この石に腰をおろして景色を眺望したものといわれる。駅の旧名はこれに由来する(松元町郷土史)。
上谷口村(近世)】 江戸期~明治22年の村名。
上谷口(近代)】 明治22年~現在の大字名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7237107