100辞書・辞典一括検索

JLogos

20

峯城
【みねがじょう】


旧国名:薩摩

(中世)南北朝期に見える城名。薩摩国宮里郷のうち。城跡は川内(せんだい)市高江町峰山小学校裏の丘阜で墓地のあるあたり。「島津国史」によれば,島津師久がこの城を築き,一族山田忠房,守護代酒匂久景らをおいて守らせていたところ,応安5年入来院重門が渋谷一族を語らってこの城を攻撃,城中からの落石にふれ重門は戦死した。いきりたった入来院勢は城を猛攻,遂に陥し,守将山田忠房・酒匂久景をはじめとして石塚・中条ら多数戦死した。文中元年12月21日付の征西将軍宮令旨に「薩州峯城合戦之時,親父打死之条,所被感恩食也 可有抽賞之状 依仰執達如件」とあるのは,この時の軍忠を賞して,重門の嫡子重頼へ与えられたものである(入来文書)。重門が打死にした場所は川内川に面した崖下であったという。この頃,渋谷一族は南朝方に属し,島津氏に敵対していたのである。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7239238