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桃原①
【とうばる】


旧国名:琉球

方言ではトーバルという。沖縄本島,首里台地の西部に位置し,地名は平坦地を意味する。地域は大中から北に傾斜地を下りた平坦な谷間を占める。東端の斜面の下にサシガサフィージャー(佐司笠泉)という清泉がある。この清泉は,見里王子朝易(湧川親方家の祖)の屋敷にあり,朝易の室佐司笠按司加那志(尚真王姫)が白鷺が樹上に宿するのを見て,その樹下を掘ってこの清泉を得たと伝える(球陽尚真王条附)。屋敷に接して具志頭王子家(のちの宜野湾王子家,その後は小禄按司家)がある。北の真嘉比川に架かる橋をハベル(蝶)橋と呼び,桃原からこの橋に通ずる石畳の坂道をクシマビラと呼んだ。
桃原村(近世)】 王府時代~明治29年の村名。
桃原(近代)】 明治29年~大正3年の首里区の字名。
桃原町(近代)】 大正3年~現在の町名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7241108