100辞書・辞典一括検索

JLogos

19

大崎村(近世)


 江戸期~明治22年の村名。九戸郡のうち。はじめ盛岡藩領,寛文5年からは八戸藩領。久慈通小久慈名主組に属す。村高は,「正保郷村帳」102石余(田84石余・畑18石余),「貞享高辻帳」152石余(田138石余・畑14石余),元禄10年「郷村御内所高帳」202石余,「天保郷帳」296石余,「旧高旧領」185石余。もとは早坂村とともに一村であったが,寛文年間分かれて2か村になったという(管轄地誌)。明治4年八戸県,以後弘前県,青森県,盛岡県を経て,同5年岩手県に所属。同12年南九戸郡に属す。明治10年大崎小学校が開設された(県教育史資料)。明治12年の村の幅員は東西25町・南北10町,税地は田42町余・畑17町余・宅地2町余など計63町余,戸数30・人口165(男78・女87),馬48,漁船2,ほかに字古屋敷に第21大区4番扱所があり,職業別戸数は農業29・工業1,産物は馬・鶏・米・大豆・小豆・大麦・小麦・粟・稗・和布ノ粉・麻糸,地味は黄青土が上位で,水利の便が良く,赤黒土が中位に属すが旱損を受けやすく,黒土は砂を含み下位で旱魃に苦しむという(管轄地誌)。明治22年夏井村の大字となる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典(旧地名編)」
JLogosID : 7253133