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堤村(近世)


 江戸期~明治22年の村名。敷知郡のうち。慶長6年からは浜松藩領。村高は,「元禄高帳」24石余,「天保郷帳」75石余,「旧高旧領」76石余。慶長年間の「浜松藩郷村帳」では村高24石余,うち舟役高5石余・野銭ノ石1石余,反別は田方1町余・畑方1町余。延宝5年「浜松町村帳」では高24石余,家数はすべて役家で23。「遠淡海地志」では戸数50。「糀屋記録」によれば,東海道浜松宿の大助郷を勤め,元禄15年の助郷高は24石(浜松市史史料編1)。正徳2年には小網役を勤め,遠州灘沿岸では地引網や鰯の漁労も行われた(浜松市史2)。天保15年の漁船は1艘(東京都立大学所蔵水野家文書/浜松市史2)。産物は越瓜・西瓜(遠淡海地志)。寺社には臨済宗好徳寺・六所神社がある。また,当村から舞坂宿に至る間には波除堤が築かれていた(風土記伝)。明治元年駿府藩領(同2年静岡藩と改称),同4年静岡県,浜松県を経て同9年再び静岡県に所属。明治22年新津村の大字となる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典(旧地名編)」
JLogosID : 7351295