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雀森(中世)


 南北朝期から見える地名。尾張国海西郡のうち。南北朝期と推定される年未詳5月16日善見書状によると,当地は木曽川左岸に立地し,水害を受けることがしばしばあったため,「とくそ(鳥屎)と申所一しろをつきて候,いまたすゝめのもり(雀森)・かつらき(葛木)をはつかす候間」と見え,当地などに堤を築こうとしていることがわかる(東寺百合文書/佐織町史資料編2)。天文6年12月29日の正福寺門徒本尊控帳に,「上宮寺門徒尾州海西郡 櫟江庄堤内雀森」とあり,櫟江荘に含まれていた(一宮市史資料編6)。「証如上人日記」天文22年4月5日条には「興善寺代〈尾州雀森寿専〉樽持参」と見える(石山本願寺日記上)。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典(旧地名編)」
JLogosID : 7358164