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土田村(近世)


 江戸期~明治22年の村名。犬上郡のうち。江戸期を通じて彦根藩領。村高は842石余(彦根藩郷村高辻帳)で,「天保郷帳」843石余となり,幕末に至る(旧高旧領)。元禄8年の人口787(井伊家文書)。江戸期は地続きの月ノ木村・久徳【きゆうとく】村・八重練【やえねり】村・一円【いちえん】村の諸村とともに上質の石灰を製し,日々彦根へ積み出し舟で大津に陸揚げした。品質極上で,色白性堅にして壁に塗り,風雨にあいてますます堅しといわれた(江左三郡録)。明治5年滋賀県に所属。同13年頃の戸数158・人口687,農家は149戸で,かたわら他村の山林を買い入れ薪を生産するものがいた。工家は6戸(大工・木挽),商家は3戸で呉服行商に従った。田69町5反・畑3町5反・宅地7町6反・林地2町7反,米産1,301石,石灰7,000俵であった(物産誌)。同18年久徳村ほか6か村で連合戸長役場を設置。同22年犬上郡多賀村の大字となる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典(旧地名編)」
JLogosID : 7371368