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林(中世)


 室町期に見える地名。明石郡のうち。文安2年2月3日に,林船籍の船4艘が東大寺領兵庫北関を通関しており,その積載貨物は阿賀(英賀)塩40石,東山塩20石,石清水八幡宮領播磨国船曳荘の年貢米合計75石5斗であった(兵庫北関入船納帳)。船荷の内容から推して,中世港湾としての林に所属した船は50石足らずの小型船ながら活動圏は広く,姫路市英賀・東山で生産された塩の輸送や内陸部に属する船曳荘(佐用郡三日月町)の年貢積出しなど西播地域の海上運送に稼働していた。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典(旧地名編)」
JLogosID : 7395146