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柏原郷(古代)


 奈良期から見える郷名。葛上【かつじょう】郡のうち。「和名抄」には見えない。天平勝宝年間の奴婢見来帳(東大寺文書/寧遺下)に,天平10年に逃亡した奴小足は「大倭国葛上郡柏原郷」の柏原造種万呂の家に5年間使役され,さらに5年後にも同郷の柏原造奈兄佐に3年間使役されていたことが見える。これより以前の和銅6年には,正七位上按作磨心は,工作の才を有し錦綾を織り成すのに巧みであるというので雑戸を免じ,「柏原村主」の姓を賜ったという(続紀和銅6年11月丙子条)。氏名を変更する時には,多く居地の名によっているが,この場合も磨心が「柏原村」に居住していたので,「柏原村主」の姓を与えられたものであろう。また「姓氏録」左京神別には「柏原連」が見える。なお神武天皇の橿原宮は現在橿原【かしはら】市に比定されているが,江戸期には当地に比定する説が有力であった(大和志・大和名所図会・西国名所図会・大和遷都図考・菅笠日記など)。現在の御所【ごせ】市柏原に比定。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典(旧地名編)」
JLogosID : 7398784