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葛村(近世)


 江戸期~明治22年の村名。宇陀郡のうち。はじめ松山藩領,元禄8年からは幕府領。村高は,「慶長郷帳」「寛文郷帳」「元禄郷帳」ともに98石余,「天保郷帳」187石余。弘化2年村明細帳(葛区有文書)によれば,高187石余のうち田60石余・畑120石余,戸数35・人数131,「土地之儀は甚タ山中ニて御座候」とあるように,生産物は米麦など五穀のほかにはとるべきものもなく,農間余業として男は葛蕨掘り,女は糸稼ぎなどとある。融通念仏宗長性寺があり,明治6年に無縁無檀となり廃寺となるが,同13年に再興された。神社は皇太神社があり,もと金強【きんつば】神社あるいは嵩【たけ】神社と称した。明治15年頃の戸数47・人口221,牛馬11,税地は田8町余・畑17町余・宅地1町余・山林16町余・草山75町余・山地58町余などの総計194町余,特産は煙草50駄・茶9駄(町村誌集)。同22年曽爾【そに】村の大字となる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典(旧地名編)」
JLogosID : 7398816