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前原(近代)


 明治22年~昭和32年の大字名。はじめ小松島村,明治40年小松島町,昭和26年からは小松島市の大字。明治24年の戸数85・人口452(男241・女211),厩59,船4(徴発物件一覧表)。東部を南北に通じる土佐街道に沿って集落があり,宮・元村がその中心地である。産業は農業が主体で,米麦のほか菜種も栽培され,大正期から昭和10年頃にかけては養蚕が行われていた。またこの時期には穀物用・肥料用の容器として莚・叺などの藁加工品の生産が盛んであったが第2次大戦後はビニール容器に押されて衰退した。当地は昔から勝浦川の洪水による被害を被ってきたが,ことに明治32年9月の暴風雨により,前原堤は160mにわたって決壊し,菖蒲田川は本流となり,神代橋は落ち,小松島町内の人家は約1か月濁水に包まれ西の口では家の軒まで水につかった。そのため人家は5軒流失し死者も2名出た。当地は現在も洪水の被害を避けるためにつくられた高い石垣や生垣などが残されている(小松島市史旧小松島町の巻)。昭和32年前原町となる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典(旧地名編)」
JLogosID : 7428698