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本木村(近世)


 江戸期~明治22年の村名。宗像郡のうち。枝村に畦町村・河内村があったが,前者は寛永19年に分村,後者は江戸後期に当村内の字となる。福岡藩領。久末触に属す。村高は,「慶長国絵図」1,519石余,「正保郷帳」1,704石余(田968石余・畑736石余),「元禄国絵図」1,764石余,「天保郷帳」1,780石余,「旧高旧領」1,764石余。郡内総鎮守の宗像神社の氏子で,天保14年略御祓配分覚帳や略御祓御初穂神納帳(宗像家文書)では,御札81体を受け,米9升を神納したとある。神社は大歳神社・歳山神社・天満宮・秋葉社・天神社・貴船神社・龗神社,寺院は曹洞宗可久山祥雲寺・浄土真宗宝林山西法寺。延宝8年,村人の家に夜毎怪物が現れて人々を悩まし,元禄12年になって退治されたという「本木の化物語」が残されている。弘化2年の人数567(男283・女284)。明治6年の戸数132・人口698(男363・女335),耕地は田60町余・畑87町余・大縄田畑2町余,田は中晩稲・麦・菜種,畑は麦・粟・豆などを作り,正税は米・大豆670石余,雑税は米・大豆20石余と金6円余(地理全誌)。同22年上西郷村の大字となる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典(旧地名編)」
JLogosID : 7443687