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日島(中世)


 鎌倉期から見える地名。肥前国松浦郡のうち。樋島とも書く。永仁6年6月29日関東使者義首座注進状案には,唐船が4月24日に海俣沖で難破し,樋島在津百姓等が難破唐船より御物類を運び取ったことが見える(青方文書/史料纂集)。御物類とは砂金・円金・水銀・銀剣・白布などで,島々浦々船党等も25日・26日にわたり相交わって運び取ったと記されている。観応3年2月1日および同年6月29日足利直冬充行状写によると,肥前国五島内日島内日島浦の代として同国西浦30町以下地頭職が,伊東祐武に充行われている(伊東文書・士林証文所収伊東文書/南北朝遺3323・3428)。「海東諸国紀」には,己丑年(文明元年)朝鮮に遣使した「五島日島太守藤原朝臣盛」の名が見える。「策彦和尚初渡集」によれば,天文10年に帰国した第10次勘合船の2号船は,6月26日に日島へ停泊し,同28日に日島を出船している(日明勘合貿易史料)。日島は,諸交易船の寄泊地であった。なお,欠年12月21日篤書状案に,「ひのしまにいほたちて候ヘハ,御りやうないのくつろきさつし申候て,めてたくそんし候」と見えている(青方文書/史料纂集)。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典(旧地名編)」
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