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滑石(近代)


 明治22年~現在の大字名。はじめ滑石村,昭和29年からは玉名市の大字。明治24年の戸数492,人口は男1,207・女1,227。同28年120町の共和開竣工,塩浜での製塩や七島の生産は早い時期に行われなくなり,砂州を利用した桑園がこれに代わった。昭和10年に晒の北の菊池川に注いでいた境川を海へ直接出るように滑石・高道両村境を流れていた新川に結ぶ付替え工事を完了。地引網などの零細漁業に代わって明治末年頃から大浜のノリ養殖が当地にも伝わり,昭和26年には750戸・2,740万枚を生産し,県下随一のノリ生産地となった。また大浜と並んで菊池川の川口でのノリの自然種付けができ,他町村の種付けも引き受け,他に先駆けて舟や網ヒビ使用を始めた(海苔の歴史)。その地の利を生かして福岡・佐賀両県にも進出した。昭和31年にはノリ4,191万枚・アサリ貝517tを生産。晒港のほか,塩浜港があったが,昭和48年海岸に玉名漁港が建設された。明治17年小路・新村・小浜の分校が滑石の本校に合併。昭和10年本村の西から南に移転。高道から滑石を経て小浜・大浜へ抜ける県道があったが,長洲から海岸の干拓地を横断する主要地方道大牟田熊本宇土線が新設され,新大浜橋も架設されて昭和53年から使用されている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典(旧地名編)」
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