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松ノ頭峠
【まつのととうげ】


まつのかしら峠ともいう。西彼杵(にしそのぎ)郡長与町本川内郷と同郡多良見町野川内郷の間にある峠。標高201.3m。町境にはこの峠の北西に琴尾岳(451.4m)南東に猪見岳(363.4m)がある。多良見側には,すぐ近くに「まつのと」という小字がある。県道が通っており,昭和57年長崎水害時も健在で,長崎市と諫早(いさはや)市をつなぐ唯一の車道であった。大名が長崎へ下る道は,時期によっていく分の相違はあっても,ほぼ一定した道筋であった。大村の伊木力舟津波止場に上陸してこの峠を通った。この間4,326m,土地の人々は殿様道と呼んだ。幕末の頃,大村の学友を訪れた福沢諭吉が通り長崎へ下った。急ぎの旅であったのか,藩主から特に許されたという。この道は諫早領との境を通るので,特に取締りが厳しかったらしい。なお,この峠には国鉄長崎本線の松ノ頭峠トンネルが開通している。松ノ頭峠トンネルは,国鉄長崎本線大草駅・大河内駅間のトンネルで明治31年11月完成した。全長1,094m。長崎本線建設工事の最大難工事で,長崎本線の全通が約1年遅延したという。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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