100辞書・辞典一括検索

JLogos

23

東米良村
【ひがしめらそん】


(近代)明治22年~昭和37年の児湯(こゆ)郡の自治体名。九州山地中央部,一ツ瀬川中流域に位置し,地内を銀鏡川・尾八重川・打越川が流れ,竜房山・地蔵岳・オサレ山・雪降山がそびえる。銀鏡(しろみ)・上揚・中尾・八重(はえ)・尾八重・中之又の6か村が合併して成立。旧村名を継承した6大字を編成。明治24年の戸数414・人口2,309(男1,185・女1,124),厩85,学校6,小船3(徴発物件一覧表)。同44年の戸数535・人口2,943。世帯数・人口は,大正9年1,092・4,773,昭和10年906・4,407,同35年1,055・5,231。大正10年の民有有租地のうち田74町1反・畑533町2反・宅地19町5反・山林1,978町9反・原野78町(県統計書)。昭和10年の総生産額37万9,774円,うち農産9万2,650円・蚕糸811円・畜産8,973円・林産20万780円・水産597円・工産1万7,556円・鉱産5万8,407円,民有有租地のうち田97町・畑529町2反・宅地20町5反・山林1,970町3反・原野80町2反,耕地面積248町4反,うち田117町4反・畑131町(県統計書)。同21年地内を通る妻~湯前(熊本県球磨郡)間の省営バスが運行された。同25年度の総生産額6,509万円余,うち農産2,100万円余・畜産277万円余・林産2,013万円余・水産18万円余・工産399万円余・鉱産1,699万8,000円,同年の民有有租地のうち田97町7反・畑519町4反・宅地20町5反・山林1,974町7反・原野80町3反,総農家数453戸,うち専業農家111戸・兼業農家342戸,農用地総面積264町4反,うち田112町・畑99町9反・樹園地7町8反・その他44町7反(県統計年鑑)。同35年の15歳以上就業者総数2,053のうち農業788・林業および狩猟業783・サービス業87など,農家総数409戸,うち専業農家1戸・兼業農家408戸,経営土地面積は田1,085a・畑865a・茶園11a・果樹園1a・桑園9a・山林176a,同36年の民有有租地のうち田109ha・畑97.4ha・宅地19.1ha・山林2,207.4ha・原野64.6ha(県統計年鑑)。昭和31年九州電力は地内の一ツ瀬川に大規模なダムの建設に着工し,同38年総工費約200億円をかけ,堰堤高130m,総貯水量2億6,131万5,000m(^3)でアーチ式コンクリートの一ツ瀬ダムを完成させた。最大出力は18万kwといわれる。これにより,小学校・中学校の6校,民家335軒が湖底となった(西都の歴史)。一ツ瀬ダム関係の九電資料館があり,県内外の観光客が訪れている。昭和37年木城村中之又,西郡(さいと)市銀鏡・上揚・中尾・八重・尾八重となる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7608109