TRON
【トロン】

The Real-time Operating-system Nucleus

　理想的なコンピューティング環境の構築を目的に開発が進められたリアルタイムOS。厳密には、OSインタフェースを規定したもの。
　CPUやOS、作業環境などを含めた総合的なコンピューターシステムの標準化を目指した。東京大学の坂村健教授が提唱したTRON構想に基づく。トロン協会が中心になって推進した。同協会は2010年1月に解散、その活動はT-Engineフォーラムに引き継がれた。
　TRONは応用分野別に、組み込み機器向けのITRON、通信機器向けのCTRON、パソコン用のBTRONなどに分類される。
　ITRONは制御機器用ソフトの開発などに利用され、カーナビゲーションシステムや携帯電話機にも搭載された。2002年6月には、携帯電話機や携帯情報端末向けのプラットフォームT-Engineを発表。2003年9月には米マイクロソフトの組み込み機器用OS、Windows CE.NETをT-Engine上で動作させるという発表も行われた。

【参照語】
リアルタイムOS
BTRON

日経BP社 「パソコン用語辞典」 JLogosID : 8533202