妄想知覚
delusional perception, Wahnwahrnehmung
言葉の印象から誤解を招きやすいのだが,正常に知覚したものについて,妄想を抱くことである.例えば,玄関にいる黒い犬をみて(正常な知覚),誰かが自分を迫害していると確信する(妄想)場合などである.対象の知覚には問題がなく,それに対する意味付けが異常である.この体験は対象の知覚と意味付けという二分節からなるものであるとシュナイダーは指摘し,精神分裂病の一級症状のひとつとしている.
 | 丸善 「こころの辞典」 JLogosID : 12020599 |