医師発行の処方箋がないと購入できなかった医療用医薬品が、成分の有効性や安全性などに問題がないと判断されて一般の薬局でも買える市販薬に転換(スイッチ)された薬。OTCは「Over The Counter」の略で、一般薬局でカウンター越しに販売されることを指す。医療費抑制を狙い、2017年1月から所得税の軽減対象になることから脚光を浴びている。 OTCへの転換条件は、医療用として使用実績があり、副作用の発生状況や海外での使用状況などから、一般用医薬品として適切と考えられること。薬事・食品衛生審議会での審議を経て承認される。 1983年に解熱鎮痛剤、水虫薬などが、1997年には胃痛や胸やけ、胃もたれなどに効能を持つH2ブロッカーの「シメチジン」や「フェモチジン」、「塩酸ラニチジン」が承認された。その後、成分の効果が認められて承認された医薬品が増えている。