WIPO
World Intellectual Property Organization
産業財産権及び著作権など知的財産権の保護、管理を目的として1967年のストックホルム条約により設立された、ジュネーブに本部を置く国際機関。国連の16ある専門機関の1つで、日本は75年に加盟。従来、産業財産権はパリ条約、著作権はベルヌ条約でそれぞれ保護されてきたが、ストックホルム条約によってWIPOによる一元管理が決まった。2006年7月末現在、183カ国が加盟し、産業財産権に関するパリ条約など15条約及び著作権に関する7条約を含む合計23の国際条約を管理している。知的財産権に関する法律は属地法で各国が独自の法律を定めているため、WIPOが中心となり国際的調和の観点から世界共通の枠組み作りを推進している。世界特許のシステム構築はその一例であり、手続き及び費用負担軽減のために、実体面での調和を目指す実体特許法条約の策定が検討されているが、先進国と途上国との利害摩擦などがあり時間を要している。
| 朝日新聞社 「知恵蔵2009」 JLogosID : 14845285 |