民族純化
ethnic cleansing
複数のエスニック・グループが混住してきた地域から、支配的集団が他集団を威嚇と強制によって排除すること。ナチス・ドイツのユダヤ人排撃、1948年のイスラエルからのパレスチナ人追放は、その例。この不気味な言葉が生まれた背景は旧ユーゴ紛争(ユーゴスラビア内戦)。他集団と混住してきたエスニック集団が、自集団のみに基礎を置く国家形成を追求するエスノ・ナショナリズムが台頭、草の根レベルまで民族対立が深刻化し、軍やその支援を受けた組織が他集団を域外に追放、時には強制収容所に収容した。類似例は、イラクのクルド民族への攻撃、ルワンダでのフツ族とツチ族間の大規模殺りく、スーダン・ダルフール地方での非アラブ系の殺りく・追放など。
| 朝日新聞社 「知恵蔵2009」 JLogosID : 14845993 |