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国際法


international law

 国際社会の法。人類は国籍によって190余の主権国家に分属しているが、それらの国・国民は更に相寄って国際社会を構成している。1648年のウェストファリア講和会議を契機として近代西欧国際社会が成立し、この時登場した多数の国民国家や国家的単位の間のルールとして近代国際法生まれた。西欧キリスト教社会に起源を持つ国際法体系は次第に他の文化圏に適用範囲を広げ、主権国家相互間の関係を規律する法規範として発達した。20世紀に入ると、多数の常設的な国際機関が設立されると共に個人の権利・義務が国際社会の関心事となった傾向を反映し、国家のみならず国際組織と特定の関係における個人も主体とする法体系となった。国際法は主に、国家の「慣行」とそれを法的に拘束力あるものと認める「法的信念」とによって成立する慣習国際法と、国家間の文書による合意によって成立する条約の形式で存在する




朝日新聞社
「知恵蔵2009」
JLogosID : 14846025