PRS
Poverty Reduction Strategies
教育、保健 ・ 医療、農業など、各分野ごとに貧困の緩和 ・ 撲滅に焦点を定めた3カ年の包括的な社会 ・ 経済開発計画。1999年9月に、世界銀行とIMFによって、重債務貧困国(HIPC)に対する債務救済、国際開発協会(IDA:International Development Association)による融資、及びIMFによる貧困緩和成長融資の適用の判断材料として打ち出された。同戦略の基本原則として、(1)長期的な取り組みによる社会改革、(2)包括的発展の枠組み(CDF)と貧困に対する多面的な認識、(3)貧困緩和のための急速な経済成長と貧困層のより大きな参加、(4)貧困緩和の目標 ・ 戦略に関する当該国の主導性、(5)内外の諸機関との共同運営、(6)目に見える結果の重視、が挙げられている。2006年4月末現在、アフリカ諸国を中心に61カ国がPRSに関する報告書を作成している。この戦略は、多様な関係機関の参加によって開発計画が作成され、また、主に最貧国の社会開発と、政府開発援助(ODA)の無償化を想定している点に特色があるが、債務救済や融資の条件とされている点は従来と同じである。
| 朝日新聞社 「知恵蔵2009」 JLogosID : 14846479 |