110度CSデジタル放送
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通信衛星(CS:Communication Satellite)を使う放送サービス。世界的には衛星放送といえばCSをさすのが普通だが、日本ではBSが先行したために併存し、CSは弟分のような扱いを受けてきた。ただし、デジタル化はCSの方が早く、1996年6月に日本最初のデジタル放送としてパーフェクTVが無料放送を始め、翌年1月にはスクランブル(契約者以外は見られないように映像を乱すこと)をかけて有料化した。パーフェクTVはプラットホーム事業者と呼ばれ、受信契約者のデータ管理や料金の徴収、チャンネルの編成など放送サービス全体を管理する。そのもとで、多くの番組供給事業者が300チャンネルもの番組を流す。プラットホーム事業は当初、ディレクTV、JスカイBとの三つどもえになるかと思われたが、JスカイBは放送に至らずにパーフェクTVと合併してスカイパーフェクTV!(通称・スカパー)となり、97年12月に放送を始めたディレクTVも結局はそこに合流した。また、02年春からは、BSと同じ軌道位置に打ち上げた衛星を使うことでアンテナとチューナーがBSと共用できる110度CSデジタル放送が始まった。スカイパーフェクTV!2とプラット・ワンの2つのプラットホームがサービスを提供していたが、04年3月、後者が消滅する形で合併した。視聴者の選択が厳しくなる多チャンネル時代には、CSサービスを1つに絞らないと生き残れないと判断したためだ。06年7月末現在、110度も含めた総登録者数は410万。
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![]() | 朝日新聞社 「知恵蔵2009」 JLogosID : 14846879 |