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CATV


Cable Television

 テレビの映像・音声信号を無線電波ではなく、ケーブルで家庭に伝送するサービス、あるいは事業者のこと。CATVは元々は山やビルの陰で地上波が届きにくい世帯のための共同アンテナ(Community Antenna Television)をさしていたが、衛星などによる多チャンネル実現すると、その電波を受けて再送信したり、自ら制作・購入した番組を流したりする事業者が増えてきた。これを都市型ケーブルテレビと呼ぶ。1980年代末からの衛星多チャンネル化に加えて1993年MSO(Multiple Systems Operators=複数ケーブルテレビ運営会社)が認められたことによって発展の土台を与えられた。その後ケーブルインターネットIP電話などテレビ以外の需要拡大を背景に、飛躍的な伸びを見せた。自主放送を行うケーブルテレビの加入世帯は98年度末には789万世帯で、全世帯に対する普及率は17.0%だったが、2006年3月末には1913万世帯、普及率も38%に達した。03年末に地上デジタル放送始まると、その電波が行き渡らないうちはCATVを通して番組を見たいという需要を吸収できるとあって、各局はデジタル化への対応を急いだ。しかし、地上デジタル放送の開始には、BSやCSを含む共通チューナーを内蔵するデジタルテレビの普及によって、多チャンネル化などCATVお株を奪う面もある。IP放送など新たなライバルも登場している。




朝日新聞社
「知恵蔵2009」
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